フォーストレップ法は、パートナーに補助してもらうことで限界を超えて筋肉を追い込むテクニックです。
確実に筋肉をオールアウト(筋肉を限界まで追い込むこと)させることが出来る非常に強度の高いトレーニング法です。
目次
フォーストレップ法とは
フォーストレップ法は、自力でもう挙げられなくなったところで補助者の力を借りてさらに数レップ行う方法です。具体的な手順は以下の通りです。
- 限界まで自力で反復を繰り返す。
- もう1回も挙げられない状態になったら、パートナーに補助してもらいながらさらに1~3レップ行う。
非常に強度が高いトレーニング法で、対象の筋肉を容易にオールアウト(限界まで疲労させること)まで持っていくことができます。
ポイントは、上げるとき最小限の補助だけ借りて、下ろすときは自力でゆっくり下ろすこと。これにより筋肉に強いネガティブ負荷をかけることができます。
フォーストレップ法の長所
本当の限界まで追い込むことができる
自力で上げられなくなってもパートナーに負荷を調節してもらえるため、本当にもう力が出せなくなる限界(オールアウト)まで筋肉を追い込むことができます。
オールアウトは筋肉内部に疲労物質が蓄積することで力を発揮できなくなることが原因で起こります。疲労物質の蓄積は筋肥大のためのシグナルとなり、筋肥大を促進してくれます。
強いネガティブ刺激を与えられる
ネガティブ動作(下ろす動作)では、ポジティブ動作(上げる動作)よりも使われる筋繊維の数が減る代わりに、1本1本の筋繊維は強い力を発揮するようになります。
したがって、自分の限界を超えてネガティブ動作を行うフォーストレップ法は、筋繊維1本1本に非常に強い刺激を与えることが出来ます。
フォーストレップ法の短所
トレーニング全体のボリュームが低下してしまう
筋肥大の効果は、トレーニングのボリューム*に比例します。したがって、トレーニングにおいてはボリュームの追求を第一に考えるべきです。
*ボリュームとは「重量×挙上回数」のことで、トレーニングで行った仕事量に相当する概念である。筋量の増加はトレーニングのボリュームに比例する。[1,2]
しかし、フォーストレップ法は1セットあたりの強度が高すぎて、その後のセットで扱える重量が下がってしまいトレーニング全体のボリュームが大きく減少してしまいます。
そのため、フォーストレップ法は各部位、もしくは各種目の最終セットのみに行うようにしましょう。
追い込みすぎてしまう可能性
フォーストレップ法は非常に強度の高いトレーニング法なので、ついつい筋肉を追い込み過ぎて痛めてしまう可能性があります。
最終セットのみ行うようにし、補助を借りるのは1セットあたり1〜3レップに留めるようにしましょう。
補助に頼る癖がついてしまう
あまりに補助慣れしすぎると、無意識に補助を期待してしまって自力を出しきれなくなってしまうことがあります。
あくまでも限界まで自力で追い込むことを忘れないようにしましょう。これは筋トレの基本中の基本です。
まとめ
フォーストレップ法は筋肉に限界を超えた刺激を与えられる非常に有効なテクニックです。しかし、強度が高いゆえに使い方には注意が必要です。
各部位、もしくは各種目の最終セットのみに用いるようにし、多用するのは避けましょう。オールアウトは目的ではなく筋肥大のための手段です。
むやみやたらとフォーストレップ法を使うのではなく、トレーニング全体のボリュームを追求することも忘れないようにしましょう。