負荷設定による効果の違い

筋力トレーニングを実施するにあたって、最も重要なポイントの1つが負荷設定です。トレーニングの目的に合わせて、適切な負荷を設定することで、最大限の効果を得ることができます。逆にいえば、適切な負荷設定できなければ、期待する効果は得られないということです。

この記事では負荷設定による効果の違いについて詳しく解説していきます。

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トレーニングの効果は負荷により異なる

漸進性過負荷の原則の記事で説明したように、筋トレの効果というのは負荷に対して身体が適応することで得られます。ただし、どういう負荷をかけるかによって得られる効果(筋力向上、筋肥大、筋持久力向上等)は異なります。

大まかには、大きい負荷をかけると主に筋力が向上し、軽い負荷では主に筋持久力が向上します。一方で、筋肥大は割と広い負荷の範囲で起こることが確認されています。筋肥大に関しては、負荷の大きさよりも筋肉が種目全体で行った仕事量の方が重要になるようです。

では、具体的にはどの程度の負荷で筋力向上や、持久力向上といった効果が得られるのでしょうか。その説明に入る前に、まずRMという概念を理解しておかなくてはなりません。

RM(最大反復回数)

RMとは、「Repetition Maximum」の略で日本語に訳すと「最大反復回数」という意味になります。RMは負荷強度を表す指標です。

例えば、10回は動作を反復できるが11回目は反復できない重さの場合、最大反復回数は10回で、負荷強度は「10RM」です。いわゆるMAX重量は、1回しか反復できない重さなので「1RMの負荷」と表現することもできます。

RMは「80%1RM」のような書き方でも使われます。これは「1RMの80%の負荷」という意味になります。例えば、ベンチプレスの1RMが100kgなら、80%1RMは80kgです。

1RMに対する割合と反復回数の関係は、大まかには以下の通りです。

表 1RMに対する割合と反復回数 参考「石井直方の筋肉の科学」

%1RM 反復回数
100% 1回
95% 2回
93% 3回
90% 4回
87% 5回
85% 6回
80% 8回
77% 9回
75% 10回
70% 12回
67% 15回
65% 18回
60% 20回
60%以下 20回以上

負荷強度と得られる効果の関係

下の表は、負荷強度と得られる効果の関係をおおまかにまとめたものです。

表 負荷強度と得られる効果の関係

%1RM 主な効果 反復回数(RM) 呼称
100 筋力向上 1~3回 高負荷低回数のトレーニング
90 筋力向上、筋肥大 3~5回
80 筋肥大 6~12回 中負荷中回数のトレーニング
70 筋肥大、筋持久力 12~15回
60以下 筋持久力 20回以上 低負荷高回数のトレーニング

高負荷低回数であるほど筋力向上の効果が高く、逆に低負荷高回数であるほど筋持久力向上の効果が高くなります。中負荷中回数のトレーニングは筋力と筋持久力をどちらもそこそこに向上させてくれます。

注意点としては、どの負荷強度でも筋肥大は起こるということ。つまり1RMであろうが20RMであろうが限界まで追い込めば筋肉は肥大するのです。ただし、低負荷であるほど筋肥大させるのにより多くのボリューム*が必要になります。[1]

*ボリュームとは「重量×挙上回数」のことで、トレーニングで行った仕事量に相当する概念である。筋量の増加はトレーニングのボリュームに比例する。[1,2]

筋肥大を目的とした場合の最適な負荷設定は?

結局のところ、筋肥大に最適な負荷設定はどのくらいなのでしょうか。筋量の増加はトレーニングのボリュームに比例する[1,2]ので、最もボリュームを稼ぎやすい負荷設定が筋肥大には最適だと言えそうです。

低負荷高回数のトレーニング場合、筋肥大させるのに多くのセット数が必要になり、時間効率が悪くなります。また、筋力の向上もほとんど起こらないので、筋持久力を鍛えなければならない特別な理由がない限りは進んで行う必要はないでしょう。

高負荷低回数のトレーニングにおいても、1セットあたりの挙上回数が少ないため、ボリュームを稼ぐのに多くのセット数が必要となり、やはり時間がかかってしまいます。また、1セットあたりの負荷が大きいため、筋肉を回復させるのにセット間のインターバルを長くとる必要があり、時間効率はさらに悪くなります。

ボリュームを効率よく稼ぐのには、中負荷中回数のトレーニングが適しています。つまり筋肥大を目的としているなら、8~12RM程度の負荷設定が最も効率が良いと言えるでしょう。

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