筋肥大の効果を高めるためには、トレーニングにおいて意識すべき重要なポイントがいくつかあります。今回はそのうち特に重要な6項目を紹介していきましょう。
目次
筋肥大トレーニングの6つのポイント
筋肥大の効果を高めるためのトレーニングのポイントを6つ紹介します。
- 2~4週間ごとに刺激を変える
- ストリクトに動作を行う
- フルストレッチ・フルコンストラクションを意識する
- TUT(筋張時間)を長くする
- インターバルは長めにとる
- オールアウトまで追い込む
1. 2~4週間ごとに刺激を変える
筋肥大はストレスに対する適応反応なので、いつも同じストレスを与えていたのでは筋肉は刺激に慣れてしまい筋肥大しにくくなってきます。トレーニングの強度を変えたり、種目を変えたりと刺激に変化を付けることが大切です。
頻度はできれば2週間、長くとも4週間に一度はトレーニングの内容を変えるようにしましょう。
2. ストリクトに動作を行う
ストリクトな動作とは、反動を使わない丁寧で正確な動作のことを指します。反対語はチーティング(反動)ですが、チーティングを使うと高重量を扱える一方で、力が分散してしまい対象の筋肉に上手く効かせることが難しくなります。
筋肥大を目的としたトレーニングでは、ストリクトな動作で対象の筋肉にしっかりと効かせることを心がけましょう。
3. フルストレッチ・フルコンストラクションを意識する
フルストレッチとは筋肉が完全に伸ばされた状態、フルコンストラクションとは完全に収縮した状態のことです。つまり、筋肥大においては可動域を目いっぱい使ったトレーニングが有効ということです。
可動域を広く使った方が筋肥大効果が大きいことは研究でも示されています[1] 。もしトレーニングの目的がジャンプ力やダッシュ力向上なのであれば、あえて可動域の狭いクウォータースクワットを行なうことは有効です。ただ、筋肥大を目的にトレーニングするのであれば可動域は目いっぱい広く使うようにしましょう。
4. TUT(筋張時間)を長くする
TUTとはTime Under Tentionの略で、日本語で筋張時間のことを指します。要は筋肉に力が入っている時間のことです。
TUTを長くすることは筋肥大に必要な要素の1つである「化学的刺激」を大きくすることになるため、筋肥大に非常に効果的です。
TUTが長くなると、筋肉には乳酸などの代謝物や疲労物質が溜まってきます。また、筋肉の毛細血管が押しつぶされて酸欠の状態が続くことになります。こうした筋肉の内部環境の悪化は、それ自体が筋肥大のシグナルになるとともに、テストステロンやIGF-I(インスリン様成長因子-1)といった同化ホルモンの分泌も促します。
TUTを伸ばすためには、ベンチプレスなどで腕を伸ばしきったときに関節をロックしない、下ろすときに力を抜かない、といったことがポイントになります。セットが終わったあと、筋肉がパンパンに張ってパンプアップした状態になっていればOKです。
5. インターバルは長めにとる
「インターバルは60秒以内」などと言われることが多いですが、複数の研究でインターバルは60秒より長い方が筋肥大に良い結果を残しています[2.3]。
2~3分を目安に好きなだけ休憩し、毎セットしっかり追い込むようにしましょう。
6. オールアウトまで追い込む
筋肉を成長させるためには、身体に「筋肥大させないとヤバイ」と思わせなければなりません。そのためにはオールアウト(限界まで筋肉を疲労させること)まで筋肉を追い込むことが必要となります。
てっとり早く筋肉をオールアウトさせたい場合は、フォーストレップ法やドロップセット法などのトレーニングテクニックが有効です。ただし、1セット目からいきなりハードに追い込みすぎるとその後に扱える重量が下がりすぎてトータルのボリュームが稼げなくなってしまうので、各種目の最終セットでオールアウトさせるぐらいがちょうど良いでしょう。
まとめ
今回の紹介したポイントは以下の6つです。
- 2~4週間ごとに刺激を変える
- ストリクトに動作を行う
- フルストレッチ・フルコンストラクションを意識する
- TUT(筋張時間)を長くする
- インターバルは長めにとる
- オールアウトまで追い込む
これらのポイントを意識するとしないとで、トレーニングの効果は大きく違ってきます。漫然とトレーニングするのではなく、ポイントを抑えた効率の良いトレーニングを行いましょう。