バルクアップにおいて重要なのは食事です。中でも「摂取カロリー」と「タンパク質摂取量」は非常に重要で、この2つがバルクアップの成否を決めると言っても過言ではありません。
今回は、タンパク質の摂取量を確保することの重要性について述べたいと思います。
筋肉の材料になるのはタンパク質だけ
炭水化物、タンパク質、脂質というカロリーを持った3つの栄養素を「3大栄養素」と呼びます。3大栄養素は身体を動かすエネルギーとなる他に、それぞれが重要な役割を持っています。例えば炭水化物は素早いエネルギー源として筋肉に蓄えられますし、脂質はホルモンの材料になったりします。
3大栄養素のうち、筋肉の材料になるのはタンパク質だけです。いくら炭水化物や脂質からカロリーを摂ったところで、筋肉の材料であるタンパク質が足りなければ身体は筋肉を作ることができません。
しかしカロリー収支がプラスの状態で、なおかつタンパク質を十分量摂っていれば、脂肪も増えますが筋肉も増やすことが出来ます。「カロリーという”土台”」と「タンパク質という”材料”」が揃って初めて筋肥大させることができるのです。
土台は炭水化物や脂質でも代わりは利きますが、筋肉の材料はタンパク質以外に代わりが利かないのです。
必要摂取量は最低でも体重×2.3g/日
一日に必要なタンパク質摂取量は、一般に体重×2~3gと言われます。しかし万全を期すなら最低でも体重×2.3gは必要でしょう。
元ボディービルダーのアーノルド・シュワルツネッガー、スポーツ科学の権威であるジム・ストッパーニ、肉体改造のカリスマであるマイケル・マシューズなど、多くの専門家たちがこの体重×2.3gという数字を挙げています[1,2,3]。
ドリアン・イエーツは著書[4]の中で、筋肉をつけて体を大きくしたいなら体重×2.8gは取る必要があると言っていますが、ここでは大多数の意見ということで体重×2.3gと結論付けることにしました。
もしこの摂取量に満たない場合、その人は筋肉の成長を最大化出来ていないと考えられます。
一日のタンパク質摂取量は必ず計算しよう
今回の記事の肝はこれです。タンパク質の摂取量は絶対に毎日計算しましょう。
私が今まで見てきた中で、バルクアップがうまくいかない人は皆タンパク質の摂取量が足りていませんでした。そういう人は、どれだけ言っても摂取量を計算しようとしないのです。
重要だからもう一度言いますが、タンパク質の摂取量は絶対に毎日計算しましょう。これを出来るかどうかでバルクアップの成否は決まるといっても過言ではありません。
例えば、体重70kgの人なら、70 ×2.3g=161gが一日の必要量です。これを満足する摂取量を確保する必要があります。
しかし、普通の人が3食しっかり食べた場合、摂取できるタンパク質は体重×1g程度です。バルクアップしたい場合は、ここからさらに体重×1.3g(体重70kgなら81g)のタンパク質を摂取する必要があります。
問題はどうやって摂取量を増やすかということです。
プロテインを間食に飲むのが現実的
タンパク質の摂取量を増やす方法としては、
- 食事1回あたりの摂取量を増やす
- 食事回数を増やす(間食を取る)
の2パターンがあります。しかし「1. 食事1回あたりの摂取量を増やす」は、純粋に食べるのがしんどくなってしまいますし、外食が多い人はおかずの量がコントロールしづらいという問題点もあります。
おすすめなのは「2. 食事回数を増やす(間食を取る)」です。中でも間食にプロテインを飲む方法がおすすめです。
プロテインは一杯で30gほどのタンパク質を摂取できるので、間食で毎回飲めば、残りの必要量である体重×1.3gのタンパク質を手軽に摂取できます。
全ての間食を固形物からとるのはやってみれば分かりますがかなりしんどいです。タンパク質摂取量を増やすためには、プロテインをうまく使うのが現実的な方法と言えます。
まとめ
この記事のポイントは以下の4点です。
- 筋肉の材料になるのはタンパク質だけ
- タンパク質は最低でも体重×2.3g/日は必要
- 一日のタンパク質摂取量は毎日計算する
- プロテインを間食に飲むのが現実的
筋肉の材料であるタンパク質の摂取量を増やすことが筋肥大には重要だというシンプルな話です。絶対に一日のタンパク質摂取量は計算して、必要量である体重×2.3gを満たすようにしましょう。
タンパク質摂取量を増やす方法としては、間食にプロテインを飲む方法がおすすめです。詳しくは次のページにまとめているので、是非そちらを参考にしてください。
[1] The New Encyclopedia of Modern Bodybuilding
[2] Jim Stoppani’s Encyclopedia of Muscle & Strength
[3] BIGGER LEANER STRONGER
[4] ドリアン・イエーツのすべて